施術の時の痛みが少ないと言われる「ダイオードレーザー」ですが、ダイオードレーザーとはどのような脱毛機なのでしょうか。
この記事では、ダイオードレーザーの脱毛効果と導入しているクリニックについて解説しています。ダイオードレーザーの脱毛効果、シミやほくろなどがあっても脱毛できる理由、ダイオードレーザーがおすすめな人と美肌効果を期待している人には不向きなワケも紹介しているので参考にしてください。
ダイオードレーザーとは?他の脱毛機となにが違うの?
ダイオードレーザーとは
ダイオードレーザーとは、半導体と呼ばれる物質が用いられた近赤外線レーザーのことです。
日本で主に使われているレーザー脱毛機には、ダイオードレーザーの他、アレキサンドライトレーザーとヤグレーザーがあります。ダイオードレーザーの波長は810nmと他の2種類のレーザーと比べてちょうど中間的な長さになっています。
レーザーは、その波長が短いほどメラニン色素に作用する力が強く、波長が長いほど皮膚の奥までレーザーの光が到達する仕組みになっています。
波長が中間的な長さのダイオードレーザーは、レーザー光がメラニンに吸収されるバランスや、根深い毛へのレーザー光が到達するバランスが良く、日本人の毛質や肌質に適しているレーザーなのです。
ダイオードレーザーには、レーザー式(ショット式)と、蓄熱式の2つのタイプがあります。
レーザー式のダイオードレーザー
レーザー式のダイオードレーザーは、他のレーザー同様、毛の黒色メラニンに作用する脱毛方法です。メラニン色素に反応するレーザー光を毛根にあて、毛の再生組織を破壊して脱毛します。
レーザー式のダイオードレーザーは、パルス幅と呼ばれるレーザー光の照射時間を調節できるため、特定の毛に対してアプローチすることができます。そのため、産毛に対しても効果的に脱毛できるのです。
また、レーザー式では、照射と同時に肌を冷やしてくれる冷却機能が搭載されているため痛みが少ないのが特徴的です。
蓄熱式のダイオードレーザー
蓄熱式のダイオードレーザーは、他のレーザーとは異なり、メラニン色素に反応するのではなく、毛の再生組織の1つであるバルジ領域を破壊して脱毛を行います。65℃前後の低温で照射を行い、レーザーのエネルギーを少しずつ蓄積して脱毛効果を得る方法です。低温で施術するため、痛みを感じにくいという特徴があります。
メラニン色素に作用する脱毛方法ではないため、日焼けした肌や、色黒肌、金髪や白髪、産毛にも効果があります。また、バルジ領域に作用する脱毛方法は毛の成長サイクルである毛周期に左右されることがないため、施術間隔が短くて済むのが特徴的です。
ダイオードレーザーと他のレーザーとの違い
ダイオードレーザーの他、脱毛に使われるレーザーには「アレキサンドライトレーザーと、ヤグレーザー」があります。以下の表は、ダイオードレーザーと他のレーザーとの違いを示したものです。
ダイオードレーザー(レーザー式) | ダイオードレーザー(蓄熱式) | アレキサンドライトレーザー | ヤグレーザー | |
---|---|---|---|---|
波長 | 810nm | 810nm | 755nm | 1064nm |
脱毛効果 | 高い | 高い | 非常に高い | 非常に高い |
痛み | ほぼなし | なし | あり | 非常に強い |
肌トラブル | なし | なし | なし | 赤みなどの炎症が起こることも |
美肌効果 | なし | なし | あり | あり |
産毛への効果 | あり | あり | なし | 多少はあり |
日焼け肌の施術 | できる | できる | できない | できる |
冷却ジェルの使用 | なし | あり | なし | なし |
他の脱毛機と比べて痛みが少ない
ダイオードレーザーの脱毛機は他のレーザーと比べて痛みが少ないのが特徴的です。レーザー式であっても、蓄熱式であっても、痛みの軽減に配慮された構造のため、施術時に痛みを感じにくいです。そのため他のレーザー脱毛機と比べて、痛みを感じることなく問題なく脱毛できる人が多いです。
医療レーザー脱毛の場合、痛みを感じる場合は麻酔を使って痛みを和らげることができますが、ダイオードレーザーで施術する場合は、デリケートな部位の脱毛でも麻酔を使わないで施術する人がほとんどです。
痛みに弱い人や、顔やVIOなど痛みを感じやすい部位の脱毛におすすめのレーザーです。
肌が弱い人でも肌トラブルの心配なく脱毛できる
医療レーザー脱毛では、施術時のレーザー光により、肌が軽く火傷をおった状態になってしまい、施術後に赤みが出てしまうことがあります。そのため、敏感肌の人やアトピー肌など肌が弱い人は肌トラブルが起きやすい傾向にあります。
ダイオードレーザーの脱毛機は、レーザー式には冷却装置が搭載されており、蓄熱式は低温で施術するため、肌へのダメージが最小限に抑えられています。肌トラブルのリスクが低いため、安心して脱毛することができます。
ダイオードレーザーの特徴
ダイオードレーザーは肌質や毛質の違いに左右されない
レーザーは波長が短いと皮膚の表面にしかレーザー光が届きません。そのため、皮膚表面のメラニン色素に作用する力が非常に強く、日焼けや色素沈着がある場合は脱毛できません。
しかし、ダイオードレーザーは波長が中間的な長さのため、肌の内部まで波長が届きます。皮膚表面のメラニン色素に影響されないため、日焼けした黒い肌や、シミやほくろなどの色素沈着がある場合でも脱毛可能です。
また、ダイオードレーザーは産毛にも効果があるだけでなく、波長が中間的な長さのため、深部にある毛根にまでレーザーの光が届き、根が深い太く濃い毛にも効果があります。ワキやVIOから顔や背中の産毛まで広い範囲に対応できるレーザーです。
ダイオードレーザーは施術時間も短く照射漏れも少ない
ダイオードレーザーは他の脱毛機に比べて施術にかかる時間が短く、照射漏れも少ないという特徴があります。他のレーザーと異なり、ダイオードレーザーの照射口は四角形になっており、非常に大きいからです。
アレキサンドライトレーザーが円形で24mmなのに対し、ダイオードレーザーは22mm×35mmとかなり大きいサイズになっています。そのため、広範囲の部位であっても効率的に脱毛でき、施術にかかる時間が短いです。
また、四角形のため、照射した部位との間に隙間ができるということがなく、照射漏れも少ないです。ダイオードレーザーなら、効率よく脱毛できます。
ダイオードレーザーで脱毛する時に必要な施術回数の目安
ダイオードレーザーは、他の脱毛機と比較してもどの肌質や毛質に対しても柔軟に対応できるので、高い脱毛効果が期待できます。
以下の表は、ダイオードレーザーのレーザー式と、蓄熱式の脱毛回数ごとの効果を示したものです。
回数 | 期間 | レーザー式 | 蓄熱式 |
---|---|---|---|
1~3回 | 1年半程度 | 1回目の施術後から毛が抜けるのを実感できます。 しかし、まだ毛量に変化がない人も多いです。 | 毛がまばらに抜け始めますが、毛量の変化までは感じられません。 産毛にはあまり変化はありません。 |
4~6回 | 1年~1年半程度 | ほとんどの部位で自己処理が楽になります。 産毛が多い部位やVIOなどはまだ毛が残っていますが、3回目くらいまでではあまり効果が実感できなかった人も、毛量の変化を感じられます。 |
ほとんどの部位で自己処理が楽になります。 産毛が多い部位でもまばらに抜けはじめ効果を実感できます。 |
7~10回 | 2年~2年半程度 | 8回ほど脱毛すればほとんどの部位で脱毛完了し、ムダ毛の心配がいらなくなります。 産毛やVIOなども自己処理が必要なくなるくらいになりますが、ツルツルにしたい場合は、10回ほど脱毛した方が良いでしょう。 |
10回ほど脱毛すれば脱毛完了できます。 産毛が多い部位でもほど脱毛完了です。 |
ダイオードレーザーのレーザー式であっても、蓄熱式であっても、6回ほど施術をすれば自己処理が楽になり、8~10回ほど脱毛すれば脱毛完了できます。
ただし、ダイオードレーザーは他のレーザーに比べ毛が抜けるまでに時間がかかる傾向にあり、レーザー式に比べ蓄熱式はより抜けるまでに時間を要します。
ダイオードレーザーの蓄熱式の場合、施術後数週間~1ヶ月かかります。ダイオードレーザーのレーザー式でも毛が抜けるまでに2週間以上はかかってしまいます。
アレキサンドライトレーザーで約1~2週間、ヤグレーザーで約2週間程度のため、ダイオードレーザーは効果の出方がゆっくり目と言えます。
ダイオードレーザーがおすすめな人と不向きな人
ダイオードレーザーは痛みに弱い人や肌が弱い人におすすめ
ダイオードレーザーは痛みに弱い人や敏感肌やアトピー肌の人におすすめです。脱毛機の構造上痛みの軽減に長けており、デリケートな部位の脱毛でも麻酔を使わずに脱毛できる人が多いです。
また、肌へのダメージが最小限に抑えられているため、肌トラブルのリスクが最小限に抑えられています。敏感肌やアトピー肌で悩んでいる人も問題なく脱毛できます。
ダイオードレーザーは全身脱毛したい人におすすめ
ダイオードレーザーは全身脱毛したい人にもおすすめです。ダイオードレーザーは照射口が四角く広いため、広範囲の脱毛にも適しています。四角い構造は、他の脱毛機と比べ照射漏れも少ないので効率的に脱毛できます。
また、波長とメラニン色素への作用の仕方のバランスが良いため、産毛だけでなく黒く濃い毛にも効果的です。部位や肌質・毛質を選ばずに脱毛できるため、全身を効率よく脱毛できます。
脱毛と同時に美肌効果も期待している人には不向き
ダイオードレーザーは脱毛と同時に美肌効果も期待している人には不向きです。レーザーの種類によっては、美容目的で使われているものも多く、脱毛と同時にシミやシワの改善などに効果があるものもありますが、ダイオードレーザーには美肌効果はありません。
肌もきれいにしたい人はアレキサンドライトレーザーや、ヤグレーザーで脱毛した方が良いでしょう。
ダイオードレーザーの導入しているおすすめクリニック
ダイオードレーザーを導入しているクリニックを紹介
ダイオードレーザーにはライトシェアデュエット(レーザー式)、メディオスターNexT Pro(蓄熱式)、ソプラノアイス・プラチナム(蓄熱式)」などの種類があります。
ライトシェアデュエットは、レーザー式のダイオードレーザーで、吸引機能がついており、皮膚を引っ張って毛根に照射するため効果が高いという特徴があります。
メディオスターNexT Proは、蓄熱式のダイオードレーザーで、毛周期に左右されないで脱毛できるという特徴があります。
ソプラノアイス・プラチナムは、蓄熱式のダイオードレーザーの最新機種で、より痛みが少ないレーザーです。
以下の表は、ダイオードレーザーの脱毛機を導入してクリニックを一覧にしたものです。
脱毛機 | 医療クリニック |
---|---|
ライトシェアデュエット | アリシアクリニック リゼクリニック クレアクリニック フェミークリニック ドクター松井クリニック トイトイトイクリニック |
メディオスターNexT Pro | アリシアクリニック リゼクリニック クレアクリニック ブランクリニック |
ソプラノアイス・プラチナム | レジーナクリニック 聖心美容クリニック |
ダイオードレーザーを導入しているおすすめクリニック
ダイオードレーザーの脱毛機を挿入しているクリニックなら、アリシアクリニックとリゼクリニックがおすすめです。
レーザー式のダイオードレーザーで脱毛するならアリシアクリニック
アリシアクリニックは痛みの少ないダイオードレーザーのライトシェアデュエットを採用しているクリニックです。一部院ではメディオスターNexT Proも選べます。
脱毛料金が安く、手の届きにくい部位のシェービングを無料で行ってくれます。当日キャンセルも無料なので急な生理の時や、体調不良でのお休みも安心です。
蓄熱式のダイオードレーザーで脱毛するならリゼクリニック
リゼクリニックは、ダイオードレーザーのライトシェアデュエット、メディオスターNexT Pro、ジェントルYAGの3種類の脱毛機を採用しているクリニックです。各々の肌質や毛質に合わせて脱毛機を使い分けて施術してくれます。
肌トラブルに対する保証も充実しており、硬毛化の際も1年間無料で再照射してくれます。
まとめ
ダイオードレーザーは半導体と呼ばれる物質が用いられた近赤外線レーザーで、レーザー光がメラニンに吸収されるバランスや、根深い毛へのレーザー光が到達するバランスが良く、日本人の毛質や肌質に適しているレーザーです。ダイオードレーザーには、レーザー式のものと、蓄熱式のものがあります。
ダイオードレーザーはどちらのタイプでも、痛みの軽減に配慮されており、肌へのダメージが少ない脱毛機です。そのため、痛みに弱い人や、敏感肌やアトピー肌など肌が弱い人でも安心して脱毛できます。
レーザーの波長が、他のレーザーと比較して中間的な長さのため、産毛だけでなく太く濃い毛にも効果を発揮します。肌質や毛質も問わず施術できるため、全身脱毛したい人にもおすすめの脱毛機です。
ただし、他のレーザーの機種とは異なり、美肌効果は期待できません。脱毛しながらシミやシワなどを改善したいと思っている人には不向きです。そのような場合は、アレキサンドライトレーザーや、ヤグレーザーを導入しているクリニックで脱毛した方が良いでしょう。